井の外の蛙

アメリカ在住15年エンジニアから見た日本

低価格志向の話

お客様は神様」のほかに、日本人がお互いの首を絞めていると感じるのが極端な低価格志向です。少しでも値段が上がると消費者が買わなくなるので、売る方は値上げする勇気がなく、コストを自前で吸収しようとして無理をします。すると結局みんなの購買力が下がるので、ますますモノが売れなくなる・・・という悪循環です。日産のような大手なら下請けに無理をさせることもできるのでしょうが、そんなことをしたら回り回って自分のクルマが売れなくなるだけだということに気づくべきです。

経済が日本だけで閉じていれば低価格安定も結構なのですが、残念ながら日本はいろいろなものを輸入に頼る国です。世界的なインフレに加えて円安となるとさすがに無理が効かなくなります。

アメリカ人ももちろん安い方がいいと思っていますが、もともと消費好きの国民性なので、多少高くなっても買ってしまいます。

ただ日本人がお金を使わず貯め込むのはやむを得ないところもあります。老後のために貯金しておかなければならないというのです。

年金は、少なくとも日本の場合現役世代が払った掛金で老人を養うという仕組みなので、少子高齢化が進むと年金もこれまで通り貰えるとは限りません。労働力不足はテクノロジーで何とか解決できるかもしれませんが、ロボットは年金の掛金なんか払ってくれませんからね。

そうなると、若者を増やすか老人を減らすかしかありませんが!?