井の外の蛙

アメリカ在住15年エンジニアから見た日本

マイナンバーの話

私はマイナンバー制度が始まる前に日本を出て、その後一度も住民登録をしていないので、マイナンバーも持っていません。ですがアメリカの社会保障番号(ソーシャルセキュリティーナンバー、SSN)は持っています。

コンセプトは似ているのですが、運用の仕方はだいぶ違うようです。SSNが書いてあるのはクレジットカードサイズのペラペラの紙。銀行口座開設、保険加入、就職などの際には聞かれますが、8桁のSSNは覚えておくのが普通で原本は持ち歩きません。原本が必要なのは運転免許証の申請ぐらいでしょうか。運転免許証にSSNが書いてあるということはありませんし、写真も付いていないSSNカードを身分証明に使うこともありません。SSNが存在するのは、各省庁・銀行等がバラバラに持っているデータを突き合わせるときに、同一人物であることを簡単に確認できるようにするためだと思っていました。

なので日本ではマイナンバーカードを携行するのが普通で、さらに運転免許証と一体化するという話を聞いたときには驚愕しました。まとめなくてもいいようにマイナンバーがあるのでは?典型的な日本流で、必要以上にあれこれ詰め込んで複雑にした結果、不便で脆弱なシステムにならないといいのですが。